工場や火力発電所などで発生する膨大な量の熱エネルギーは、熱回収によって再利用できます。例えばボイラーを沸かす際には高温の燃焼排気ガスが発生しますが、エコノマイザーを使って熱回収を行えばエネルギー効率が高まります。燃焼排気ガスを有効に活用して給水予熱を行わなかった場合の熱効率は80%ほどとされています。一方エコノマイザーで熱回収を行うと、熱効率が95%ほどになり投入したエネルギーを無駄なく利用できます。

火力発電所では基本的に化石燃料を燃やすことで必要な熱を得ていますが、廃棄物を焼却処分する際の熱を有効活用すれば燃料を節約することが可能です。廃棄物には石油から作られる多くのプラスチックが含まれており、燃やすと石油や石炭などと同等の熱が得られます。化石燃料を燃やす際に発生する二酸化炭素は地球温暖化を促進するため、排出量をなるべく減らす必要があります。工場や火力発電所などで廃熱を回収して再利用すれば、燃料の消費を節約できるだけでなく二酸化炭素の排出量も削減できます。

石油から作られるプラスチックは大きなエネルギーを持っており、廃棄物が燃料として使われています。プラスチックの中でも特にポリ塩化ビニルは燃やすとダイオキシンが発生し分別が難しいという特徴があり、以前は不燃物として扱われていました。近年では効率的に分別する方法や安全に燃焼させる方法が確立されており、燃料として再利用できます。熱回収は地球温暖化の防止に役立つだけでなく、燃料の消費を抑えてコスト削減を図れるため多くの企業でも行われています。