熱回収はサーマルリサイクルとも呼ばれており、廃棄物を焼却処理するだけでなく発生した熱エネルギーを再利用することです。日本では廃棄物の焼却時に発生するエネルギーを熱や蒸気などの形で回収し発電や暖房、温水供給などに利用しています。プラスチックのリサイクル方法にはサーマルリサイクルの他にも再製品化を行うマテリアルリサイクルや、燃料化を行うケミカルリサイクルなどが存在します。再製品化や燃料化されたプラスチックを燃料として使用する場合は熱回収と考えることができます。

循環型社会形成推進基本法では廃棄物・リサイクル対策の優先順位としてリデュースを第一としており、その後にリユースやマテリアル・ケミカルリサイクルが続きます。日本では熱回収もマテリアルやケミカルのリサイクルと同じくらいに重要と考えられています。EUの各種指令ではリサイクルとは再製品化を行うマテリアルリサイクルを指します。エネルギーの発生手段として廃棄物を利用する方法は、エネルギーリカバリーと呼ばれています。

ヨーロッパにおけるリサイクルの概念は何度も使用できるような仕組みを意味しており、熱回収は別の概念とされます。プラスチックの廃棄物はこれまで埋め立てられてきましたが、純石油製品なので石油や石炭と同じ発熱量を持っています。プラスチックの一種であるPVCは猛毒のダイオキシンを発生させ、他の種類との分別が難しかったことが埋め立てられてきた原因です。近年ではPVCの分別方法やダイオキシンを発生させない燃焼方法が確立したため、熱回収されて火力発電所などで利用されています。